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無休医を考える

日曜日, 6月 30, 2019 @ 04:06 PM

ここ数日のニュースに大学病院などの無休医の存在があたかも衝撃的だ!みたいな感じのあおり記事を目にします。先ずは、その記事を書いた方の感情はさておき、事実だけを読んでいただければと思います。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190628/k10011972751000.html?fbclid=IwAR3BncOsabq_5rbP3PLHLJeOfNQN-b6B8ACL6DR3_d8hejZZBBmwILlsLIk

我々からすると何を今更と思う訳です。私が歯科医師免許を取った22年以上前、もっともっと以前からそのような慣習であったと思います。巷では、やれブラック企業だ!これが医師不足の元凶だと言うと思いますが、大学に在籍していた身としてはちょっと違うなと思います。

ここからはあくまでも私の意見ですが・・・

歯科医師免許を取って晴れて歯科医師になっても正直何も出来ません。あくまでも、ペーパー試験に合格しただけで、これは言うなれば本当の歯科医師になるための切符を手にしただけだと思います。なので、合格しただけではペーパードクターなのです。考えても見てください。臨床経験のないドクターに歯を削られたいですか?

ここからの2~3年の過ごし方で、ペーパーの取れた本当の歯科医師になるかどうかが決まってきます。なので、この期間は教育と仕事が混じりあった期間だと思います。最初の頃は、教育が主で段々と仕事が主になってくるでしょう。

そして、最初は診査・診断力や技術や学問的なところに目がいくと思いますし、求められもします。患者さんの今の状態は何が起こっているのかの診査・診断、痛くないような麻酔の打ち方、技工士さんがかぶせ物を作りやすいような歯の削り方・・・etc

私が新人時代に在籍していた歯周病科は、よく言えば自由な風土、悪く言えば何も教えてくれない科でした。なので、自分から積極的に先輩や指導教官に質問したりしなければ何者にもなれない所でした。指導教官からは、メスを握りたいなら最低50例自分のオペにアシストに入って完璧に術式が頭に入っていること、歯肉の状態を事前にしっかり頭に入れていること、レントゲン写真で骨の状態をしっかり読影出来ていることを求められました。それが、歯科医師としてのスタートラインだと教わりました。

さらに、我々は治療が出来るようになって1人前ではありません。そこがスタートで、そこからは人間力がより求められます。我々が診ているのは、病気だけでなく人を診ているのです。そこには、観察力であったり想像力が求められます。事実を伝えるだけなら誰でも出来ます。その事実を分かりやすく、それを聞いて患者さんがどう思うかも含めて想像し、言葉選びには気を使う必要があると思います。この想像力の欠如が最近の若い人には多いように思いますが・・・(アラフィフのおじさんの発言です)。

良いも悪いも経験しながら我々歯科医師は、患者さんに育てられるのです。

さて、『無休医』の話に戻りますが、教育と仕事が入り混じったその期間に、縦割りに労働の対価だけを求めるのはなんか違和感があります。そもそもそのような財源があるのか?極論すれば何も出来ないペーパードクターでも給与が支払われる?

ドクターになって半年が過ぎ、それなりに仕事が出来るようになると、無休医といっても検診や出張、非常勤の仕事はあります。もっと出来るようになれば生活が出来るくらいにはなります。このように歯科医師としてのスキルや人間性も向上してくれば自然と対価はついてくるものだと思います。前時代的という批判もあるかもしれませんが、このことが医療の向上につながるとはちょっと思えませんでしたので、私見を述べさせていただきました。

現代に日本においては当たり前の流れかもしれませんが、医療の質の向上、発展、それを実現するための制度まで含めて国は考えてほしいと思います。

院長 佐藤