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当クリニックで私がマイクロスコープを用いて治療をするようになり早いものでもう9年になります。そして、マイクロスコープを用いての治療の中で一番頻度が高いのが「根管治療」です。
今回は、私がマイクロスコープを用いて根管治療を行った初期の患者さんが先日いらっしゃいましたので、9年の経過をご覧いただきたいと思います。
こちらの患者さんは、初診で来院された際に「かぶせ物をした当初から違和感があること、風邪を引いた時には痛むこともある」と訴えておりました。
通法に従い診査をしたところ根の病気の症状を呈しており、かぶせ物の適合が悪いこと、レントゲン写真でも根の先に怪しい像が出ていましたので、根管治療を行うことにしました。
9年前ですので、まだまだマイクロスコープの取り扱いや根管治療の技術は未熟だったと思いますが、根管治療を行なう上で必須である「ラバーダム防湿」はしっかり行ない、治療を進めていきました。当時は、根管内が細菌感染でこんなに汚れているものなのかと衝撃を受けたことを思い出します。
そんなこんなで、えんや~こら~とがんばって、今とは使用している器材も違いますが、治療完了までこぎつけました。
その後は、土台と仮歯を入れて3ヶ月ほど経過観察をして、問題ないことを確認して最終的なかぶせ物を入れました。
1年後がこちら
その後は、その他の治療も終わり、今日に至るまで3ヶ月毎の定期検診と歯石取り&クリーニングを行っております。
そして、9年後がこちら
現在まで良い状態を保っていただいております。
この9年間、症状が出たことはなく、快調だとのこと(^0^)/
治療の仕方については、9年前と現在を比較していろいろ思うところはありますが、それは別として現在までしっかりと機能して存在してくれていることは、患者さんの予防の意識が高くしっかりとセルフケアと我々のプロケアを欠かさずしてくれていることだと思います。
そして、私自身未熟ながらもマイクロスコープの能力を最大限発揮させるべく汗をかいた証なのかなと手前味噌ながら思います。
このように治療をした歯が、10年、20年、30年と存在して機能して、また患者さんが喜んでくれれば歯医者冥利に尽きます。
今後もこのような患者さんが増えるように日々精進していきたいと思います。
では、11月もどうぞよろしくお願い致します。