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今回は、シチュエーションは同じでも違う治療法を選択した場合について。もし、ご自身だったらどちらを選択するか考えながらご覧下さい。
もし、前歯に隙間が開いていたら…。
当クリニックの治療紹介で度々出てきている『正中離開』という状態。この隙間を1回の治療で閉じたいという時は、今までもご紹介してきたダイレクトボンディングという方法が適しているかと思います。
詳しくは、コチラからどうぞhttps://www.taka-dental-clinic.com/blog/blog/1847/
今回の患者さんもこのブログやその他の症例写真を見て、自分もこのように治したいと来院されました。
お口の状態を拝見するとこのような状態でした。
ちょうど真ん中に1~1.5mm程度の隙間があります。確かにダイレクトボンディングの適応であり、いつもであれば類似症例をみていただき、費用や治療後のメンテナンスについて説明して次回治療&完了となるのですが・・・。
今回は、患者さんとお話しながら希望を掘り下げていくと、特にいつまでに治療を終わりたいという希望はない、メンテナンスは簡単なほうがよいなど治療を行なう上での条件はあまりシビアではありませんでしたので、もうひとつの治療方法を提案させていただきました。
それが、「マウスピース矯正」。
型採りをして、模型を専門の技工士さんに分析していただき、歯を動かすためのマウスピースを製作してもらいます。
取り外しの出来るマウスピースですが、やはり使用する時間が長ければ長いほど効果がありますので、そこは患者さんにがんばってもらいました。
そうすると1ヵ月後・・・。
このような感じになりました。
今回は、最初の診査で、この部位以外の歯並び、咬み合わせで大きな問題はありませんでしたし、患者さんのご希望も真ん中だけというものでしたので、最小限の矯正治療となりました。
正中離開をダイレクトボンディングではなく、今回のような矯正治療で治す最大のメリットは、自分の歯だけで治療を完了することが出来るということです。ご自身の歯を動かして隙間を閉鎖させ、かみ合わせも問題ないとなればそれに勝るものはありません。
人工物を使うダイレクトボンディングやセラミック治療は、長期的に見た場合はやはり破損や脱離などのリスクを伴い、メンテナンスも欠かせません(天然歯はメンテナンスしなくて良いという意味ではありませんよ)。
患者さんによって、費用、治療期間、長期性etc優先させるものがあると思いますので、我々もしっかりそこに耳を傾け、最良の方法を提案できればと思っております。
また、マウスピース矯正は適応症は限られていますが、有効な治療法だと思いますので、ご興味のある方は、一度ご相談いただければ幸いです。
ダイレクトボンディングもね(^0^)/
院長 佐藤